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過去の『工作実験解説集』 

握るとモーターが回る不思議な電池 (科学の祭典2011出展)
 どんな工作・実験なの?
   冷蔵庫などで使用する脱臭剤の原料である活性炭とアルミ箔、食塩水を使って、円筒型の活性炭電池を作ります。その電池に模型用モーターを接続し、電池を握るとモーターが回転し、離すとモーターが止まる不思議な実験をしてみましょう。
 
 工作・実験のしかたとコツ
【用意するもの】
   活性炭粒子15g、キッチンペーパー11cm×23cm、アルミ箔12cm×25cmと 5cm×25cm、飽和食塩水6ml、丸木棒24mmφ、ストロー6mmφ、赤線・黒線(両端に目玉クリップ付き)、モーター(プロペラ、リード線付き)、プラスチックコップ、両面テープ、デジタルテスター
 
【工作・実験のしかた】
  (1) キッチンペーパーを横長に置き、下端から2cm余らせて丸木棒を乗せ、巻き付けます。次にアルミ箔12cm×25cmを横長に置き、下端から2cm余らせて、丸木棒を巻きつけたキッチンペーパーを巻き付けます。丸木棒からはみ出ているキッチンペーパーとアルミ箔の下端部を、2段で折り曲げ、丸木棒を抜きます。これで円筒型の電池容器ができました。
  (2) 食塩水を(1)で作成した円筒型内側のキッチンペーパーに染み込ませます。次に、活性炭を円筒型外側のアルミ箔の上部から1cm下まで入れます。
  (3) アルミ箔5cm×25cmを半分(5cm×12.5cm)に折り、ストローに巻き付け、上下をねじりストロー固定してアルミ棒を作ります。できたアルミ棒を活性炭の中心部に入れます。開いているキッチンペーパーとアルミ箔をねじって閉じます。アルミ棒に赤線を、円筒の下部に黒線を接続します。これで活性炭電池の完成です。
  (4) プラスチックコップの底に両面テープを付けて、モーターを固定します。プロペラも取り付けます。
  (5) 電池の赤線・黒線を、モーターの赤線・青線に接続します。このときモーターは回りません。つぎに、電池の円筒部分を持ち少しずつ握り締めると、モーターが回り出します。握りを弱めると回転が止まります。
  (6) モーターを外して、電池の両端にテスターを接続し、電池を握ったり離したりしたときの電池の電圧を測ります。電圧が大きく変化しているのがわかります。
 
 気をつけよう
   作った電池は分解しないでそのまま燃えないごみとして捨ててください。化学生成物が中にできています。
 もっとくわしく知るために
   活性炭電池は空気アルミニウム電池です。その原理などについては下記を参照してください。
     ・「夢・わくわく化学展2001実験DVD」 [炭とアルミの電池]
       http://www.chemistry.or.jp/edu/magic-dvd/chemical_01reason.html
   今回の工作・実験には、「蔵前理科教室ふしぎ不思議(くらりか)」にご協力いただきました。
 
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